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【プロ野球】歴代オーナー企業・親会社と球団名の変遷を一覧にまとめました

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プロ野球のオフシーズンには、選手のお給料(年俸)を決める契約更改が行われます。

年々、年俸は高騰しており2024年の年俸最高額は、ソフトバンクホークスのオスナ投手の10億円(推定)と言われています。

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プロ野球選手の年俸を見て、「これだけの年俸を払えるプロ野球球団の親会社はどこ?」という疑問を抱くのではないでしょうか。

この記事では、12球団の現在のオーナー企業・親会社を紹介するとともに、球団設立当時からの歴代のオーナー企業についても紹介します。

調べていく過程で、オーナー企業が変わる際に球団名も同時に変わることが多かったため、併せて球団名の変遷についても紹介します。

結論、オーナー企業・親会社は大企業がほとんどですが、その理由はプロ野球界への参入資格が大きく関係していました。

こんなかたにおすすめ
  • プロ野球の歴代オーナー企業・親会社を知りたい
  • 過去の球団名の変遷を知りたい

プロ野球12球団のオーナー企業・親会社一覧

現在のプロ野球球団のオーナー企業・親会社一覧

まず初めに、現在のプロ野球12球団のオーナー企業を見てみましょう。

伝統球団が多いイメージのあるセリーグは、ジャイアンツ、ドラゴンズ、タイガースの3球団が、球団発足当時からオーナー企業が変わらずに現在に至っています。

一方パリーグは、人気の面でセリーグに劣っていたことから、興行収入も低かったのか、2005年にプロ野球に新規参入したイーグルス以外の全ての球団がでオーナー企業が変わっているという歴史があります。

セントラル・リーグ
球団オーナー企業業種参入時期
読売ジャイアンツ読売新聞グループ本社情報・通信業1934年
阪神タイガース阪神電気鉄道陸運業1935年
横浜DeNAベイスターズディー・エヌ・エーサービス業2011年
広島東洋カープ広島東洋カープ
(運営会社)
サービス業1967年
東京ヤクルトスワローズヤクルト本社食料品1970年
中日ドラゴンズ中日新聞社情報・通信業1936年
パシフィック・リーグ
球団オーナー企業業種参入時期
福岡ソフトバンクホークスソフトバンクグループ情報・通信業2005年
北海道日本ハムファイターズ日本ハム食料品1974年
千葉ロッテマリーンズロッテホールディングス食料品1973年
東北楽天ゴールデンイーグルス楽天グループサービス業2005年
オリックスバファローズオリックスその他金融業1988年
埼玉西武ライオンズ西武鉄道陸運業1978年

どの球団もオーナー企業が大企業なのは参加資格が関係

オーナー企業を見てみるとどれも一度は耳にしたことがあるような大企業ばかりが名を連ねています。

プロ野球人気が高まっていることから、より多くの集客が行えるように野球ファンが喜ぶイベントや企画を実施したり、人気選手の獲得・確保をしたりする必要があるため、大企業でないと経営が難しいのではないでしょうか。

また、日本野球機構が日本プロ野球の選手契約等の決まりごとを定めた「日本プロフェッショナル野球協約」内には以下の記載があります。

第6章 参加資格

第27条 (発行済み資本の総額)

この組織に参加する球団は、発行済み資本総額1億円以上の、日本国の法律に基づく株式会社でなければならない。ただし、1980年1月1日現在の既存球団はこの資金に関する制限から除外される。

出典:日本プロフェッショナル野球協約2022

野球協約内にも「資本総額1億円以上」と定めているとおり、ある程度の体力を持っている企業でないと球団を所有することができない決まりとなっています。

12球団の歴代オーナー企業と球団名

1934年にプロ野球が発足して90年が経った今、さまざまな事情からオーナー企業が変わったチームも少なくありません。

ここでは、12球団の歴代オーナー企業を紹介します。歴史を紐解くと、あの企業が球団を持っていたの!?という発見があるかもしれません。

また、企業遍歴と球団名には深い関わりがあるため、歴代の球団名についても紹介します。

読売ジャイアンツ

長きに渡り、オーナー企業が変わらなかったというジャイアンツですが、前身である「大日本東京野球倶楽部」では、読売新聞社も株主ではあったものの、筆頭株主は意外にも京成電気軌道(現在の京成電鉄)でした。

読売ジャイアンツ
歴代球団名オーナー企業業種参入期間
大日本東京野球倶楽部 株式会社大日本東京野球倶楽部不明1934年〜1935年
東京巨人軍株式会社大日本東京野球倶楽部不明1935年〜1947年
東京読売巨人軍読売新聞グループ本社情報・通信業1947年〜現在

正式名称が「東京読売巨人軍」、通称が「読売ジャイアンツ」です。

あかね
あかね

阪神タイガース

タイガースは、球団設立当初から阪神電気鉄道がオーナー企業として、一貫して経営を行っています。

(補足)2006年に阪神電気鉄道は阪急阪神ホールディングスの子会社となりました。

阪神タイガース
歴代球団名オーナー企業業種参入期間
大阪野球倶楽部阪神電気鉄道陸運業1935年〜1936年
大阪タイガース阪神電気鉄道陸運業1936年〜1940年
阪神軍阪神電気鉄道陸運業1940年〜1946年
大阪タイガース阪神電気鉄道陸運業1946年〜1961年
阪神タイガース阪神電気鉄道陸運業1961年〜現在

1940年〜1946年は、戦争下ということもあり、チーム名も英語使用を自粛した、「阪神軍」に改名しました。

横浜DeNAベイスターズ

ベイスターズは1950年の参入以降、大洋漁業(現在のマルハニチロホールディングス)、TBS、現在のディー・エヌ・エーの3企業がオーナーとなり、経営を行ってきました。

横浜DeNAベイスターズ
歴代球団名オーナー企業業種参入期間
大洋ホエールズ大洋漁業水産業1950年〜1952年
大洋松竹ロビンス大洋漁業水産業1953年
洋松ロビンス大洋漁業水産業1954年
大洋ホエールズ大洋漁業水産業1955年〜1977年
横浜大洋ホエールズ大洋漁業水産業1978年〜1992年
横浜ベイスターズマルハ水産業1993年〜2002年
横浜ベイスターズTBS情報・通信業2002年〜2011年
横浜DeNAベイスターズディー・エヌ・エーサービス業2012年〜現在

広島東洋カープ

広島東洋カープは、他球団の成り立ちとは異なり、特定の親会社を持たず、地元市民や企業からの支援で運営されていました。それが「市民球団」と言われる理由です。

「広島野球倶楽部」は、谷川昇氏(衆議院議員)、築藤鞆一氏(中国新聞社代表取締役)、伊藤信之氏(広島電鉄専務)が発起人となり設立。活動資金は、広島県や、県内自治体から工面していました。

現在もオーナー企業はおらず、株式会社広島東洋カープをメインスポンサーのマツダ(旧東洋工業)や松田家が株を所持し、支えている形となっています。

広島東洋カープ
歴代球団名運営会社業種参入期間
広島カープ広島野球倶楽部サービス業1950年〜1956年
広島カープ広島カープサービス業1956年〜1968年
広島東洋カープ広島東洋カープサービス業1968年〜現在

東京ヤクルトスワローズ

ヤクルトは、国の団体である日本国有鉄道(今のJR)が設立したものです。

国がプロ野球チームを持つということは、今では考えられませんね。

チーム名の「スワローズ」の由来は、当時の国鉄で唯一の特急列車であり、日本最速の列車であった「つばめ」号だったと言われています。

東京ヤクルトスワローズ
歴代球団名オーナー企業業種参入期間
国鉄スワローズ日本国有鉄道陸運業1950年〜1965年
サンケイスワローズ産経新聞情報・通信業1965年
サンケイアトムズ産経新聞情報・通信業1966年〜1968年
アトムズヤクルト本社食料品1969年
ヤクルトアトムズヤクルト本社食料品1970年〜1973年
ヤクルトスワローズヤクルト本社食料品1974年〜2005年
東京ヤクルトスワローズヤクルト本社食料品2006年〜現在

中日ドラゴンズ

ドラゴンズは、巨人、阪神と共に歴史は古く、球団名は何度か変わってはいますが、オーナー企業である中日新聞社は1936年の設立当初から一貫して球団を保有し続けています。

中日ドラゴンズ
歴代球団名オーナー企業業種参入期間
名古屋軍新愛知新聞社情報・通信業1936年〜1941年
名古屋軍中部日本新聞社情報・通信業1942年〜1943年
産業軍中部日本新聞社※情報・通信業1944年〜1945年
中部日本中部日本新聞社情報・通信業1946年
中部日本ドラゴンズ中部日本新聞社情報・通信業1947年
中日ドラゴンズ中部日本新聞社情報・通信業1948年〜1950年
名古屋ドラゴンズ中部日本新聞社情報・通信業1951年〜1953年
中日ドラゴンズ中日新聞社情報・通信業1954年〜現在

※戦時体制により理研工業の傘下に入る。

福岡ソフトバンクホークス

ソフトバンクホークスは、私鉄会社の球団設立から、小売業のダイエー、通信業のソフトバンクへと親会社を変えました。

設立当時は監督と選手を合わせて14名しかいなかったため、春季リーグの参入は認められず、選手補強を前提に秋季リーグからの参加が認められました。

福岡ソフトバンクホークス
歴代球団名オーナー企業業種参入期間
南海軍南海鉄道陸運業1938年秋〜1944年
近畿日本軍近畿日本鉄道陸運業1944年〜1945年
グレートリング近畿日本鉄道陸運業1946年〜1947年
南海ホークス南海電気鉄道陸運業1947年〜1988年
福岡ダイエーホークスダイエー小売業1989年〜2004年
福岡ソフトバンクホークスソフトバンクグループ情報・通信業2005年〜現在

北海道日本ハムファイターズ

ファイターズは、横沢三郎という元プロ野球選手が友人と個人的に立ち上げた球団となります。その後、東京急行鉄道、日拓ホーム、日本ハムとオーナー企業が変更となっていきます。

北海道日本ハムファイターズ
歴代球団名オーナー企業業種参入期間
セネタース横沢 三郎個人1946年
東急フライヤーズ東京急行鉄道陸運業1947年
急映フライヤーズ東京急行鉄道陸運業1948年
東急フライヤーズ東京急行鉄道陸運業1949年〜1953年
東映フライヤーズ東京急行鉄道※陸運業1954年〜1972年
日拓ホームフライヤーズ日拓ホーム不動産業1973年
日本ハムファイターズ日本ハム食料品1974年〜2003年
北海道日本ハムファイターズ日本ハム食料品2004年〜現在

※東京急行鉄道が球団運営を東映に委託したため、球団名が「東映フライヤーズ」に変更となっている

千葉ロッテマリーンズ

マリーンズは、1950年に毎日新聞社が「毎日オリオンズ」の名で設立。

1958年に大映の球団である「大映ユニオンズ」と対等合併があり、法人格は毎日側に依存していましたが、オーナーは大映の永田雅一氏が就任し、実質的な経営は大映が行っていました。

千葉ロッテマリーンズ
歴代球団名オーナー企業業種参入期間
毎日オリオンズ毎日新聞社情報・通信業1950年〜1957年
毎日大映オリオンズ大映情報・通信業1958年〜1963年
東京オリオンズ大映情報・通信業1964年〜1968年
ロッテオリオンズロッテ食料品1969年〜1991年
千葉ロッテマリーンズロッテホールディングス食料品1992年〜現在

東北楽天ゴールデンイーグルス

イーグルスは、プロ野球では、1954年の高橋ユニオンズ以来の新規参入球団です。

2004年は、オリックスとバファローズの合併問題。楽天とライブドア社の新規参入などプロ野球界が大きく動いたため、30代以上のかたは当時のことをよく覚えているのではないでしょうか。

東北楽天ゴールデンイーグルス
歴代球団名オーナー企業業種参入期間
東北楽天ゴールデンイーグルス楽天グループサービス業2005年〜現在

オリックスバファローズ

オリックスバファローズは、1936年に阪神急行鉄道(現:阪急電鉄)が「阪急軍」として設立しました。

2004年には、近鉄バファローズを吸収合併。今のオリックスバファローズが誕生しています。

オリックスバファローズ
歴代球団名オーナー企業業種参入期間
阪急軍阪神急行電鉄陸運業1936年〜1946年
阪急ブレーブス阪神急行電鉄陸運業1947年〜1988年
オリックス・ブレーブスオリックスその他金融業1989年〜1990年
オリックスブルーウェーブオリックスその他金融業1991年〜2004年
オリックスバファローズオリックスその他金融業2005年〜現在

埼玉西武ライオンズ

ライオンズは、1950年に西日本鉄道が「西鉄クリッパース」として球団を設立。

翌年には「西日本パイレーツ」を吸収合併し、「西鉄ライオンズ」と球団名が変わりました。

埼玉西武ライオンズ
歴代球団名オーナー企業業種参入期間
西鉄クリッパース西日本鉄道陸運業1950年
西鉄ライオンズ西日本鉄道陸運業1951年〜1972年
太平洋クラブライオンズ太平洋クラブサービス業1973年〜1976年
クラウンライターライオンズクラウンガスライター不明1977年〜1978年
西武ライオンズ西武鉄道陸運業1979年〜2007年
埼玉西武ライオンズ西武鉄道陸運業2008年〜現在


「太平洋クラブライオンズ」時代は、運営会社が「福岡野球株式会社」という元ロッテオーナーの中村長芳氏の個人経営企業でした。そのため親会社はなく、太平洋クラブがスポンサーとなり、資金面の援助を行っています。「クラウンライターライオンズ」時代も同様に、クラウンガスライターと提携し、球団運営を行っていました。

まとめ

今回は、現在のプロ野球球団のオーナー企業の紹介から歴代の企業、球団名の変遷について取り上げました。

プロ野球の歴史は90年に渡るため、当時の時代背景から、新聞社や鉄道会社が経営力を持っており、球団設立に至ったことがわかりました。

球団名の歴史についても、オーナー企業は変わりませんが、株の保有率の高い企業が発生すると、名称が変わる球団が多く、どの球団も紆余曲折を経て現在のチームが存在しているのですね。

野球を始めて25年以上が経ちますが、これほど深くまで歴史を調べることがなかったため、私自身も大変勉強になりました。

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あかね
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千葉県出身のとんぼの子。 妻と共に日々育児に奮闘中。 好きなものは野球、子どもとお出かけすること、感動する動画、映画、漫画を見ること。
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